熱中症の症状と対処 “クールファースト” | 熱中症情報

熱中症の症状と対処
“クールファースト”

熱中症の初期症状

熱中症コラム

熱中症の症状には段階がありますので、段階ごとに適切な処置をする必要があります。
まず初期症状としては、手足がしびれ、立ちくらみ、めまいなどが挙げられます。
これらは脳の血流が瞬間的に不十分になったことで起き、ほかにも発汗に伴うナトリウムの欠乏により、筋肉のこむら返りや手足のしびれを感じることもあります。

熱中症の初期症状に注意

この時点でするべきことは、なによりも涼しい環境へ移動すること。
風通しのよい日陰やクーラーの効いた室内など、体温がこれ以上あがらない環境に身を置くことが大切です。

次にすべきことは脱衣と冷却。衣服を脱ぎ、風を通しやすい状態にして体から熱を放出させるようにします。
皮膚には濡らしたハンカチなどをあて、うちわや扇風機で体を冷やすようにしましょう。
衣服の上から直接冷やした水をかけたり、氷で冷やしたりするのも効果的です。
特に首の付け根や脇の下、太腿の付け根など、皮膚直下を流れている血液を冷やすことでより早く体を冷やすことができます。

そして、経口補水液やスポーツドリンクで水分と塩分を補給することも忘れてはいけません。
まだ軽症のうちは涼しい所に身を置き、体を冷やすなど、クールファーストが最優先ですが、意識がない、自力で水を飲めない場合は、ただちに医療機関へ搬送する必要があります。

熱中症の症状

重症度Ⅰ度	意識ははっきりしている手足がしびれるめまい、立ちくらみがある筋肉のこむら返りがある（痛い）
重症度Ⅱ度	吐き気がする・吐く頭ががんがんする（頭痛）からだがだるい（倦怠感）意識が何となくおかしい
重症度Ⅲ度	意識がない呼びかけに対し返事がおかしいからだがひきつる（けいれん）まっすぐ歩けない・走れないからだが熱い

応急処置

重症度Ⅰ度	涼しい場所へ避難して服をゆるめ体を冷やし、水分・塩分を補給しましょう。誰かがついて見守り、良くならなければ、病院へ。
重症度Ⅱ度	すみやかに医療機関を受診しましょう。
重症度Ⅲ度	救急車を呼び、到着までの間、積極的に冷却しましょう。

出典：環境省「熱中症環境保健マニュアル2022」をもとに作成