暑さも自然災害
熱中症警戒アラートとは?
熱中症コラム
2023年の夏、日本は過去最も暑い夏となりました。 極端な暑さは気象庁の検討会で“異常気象”と指摘されるほどで、多くの人が熱中症で病院へ搬送されました。 命にも関わってくる異常高温はもはや自然災害であり、今後もヒートアップすることが見込まれるため、より一層、熱中症への警戒が必要な状況です。
熱中症警戒アラートとは?
熱中症の危険性が極めて高くなることが予測された場合、気象庁と環境省が共同して発表しているのが、「熱中症警戒アラート」です。 熱中症の原因となる暑さは気温の高さだけではなく、日差しや湿度、風などが大きく影響します。カラッとした暑さの日よりも、ジメジメムシムシとした高温多湿の日の方が熱中症のリスクが上がるのはそのためです。 熱中症警戒アラートは、日差しや湿度なども考慮した熱中症との相関が高い「暑さ指数(WBGT)」を用いて、その暑さ指数の予測値が33以上になった場合に発表されます。(発表は都道府県単位で、前の日の夕方17時とその日の朝5時)
2024年から「熱中症特別警戒アラート」が運用開始
さらに2024年4月からは、一段上の「熱中症特別警戒アラート」が運用開始されることになりました。 気温が著しく高くなることで重大な健康被害が生じるおそれがある場合には、今までの熱中症予防行動では対応しきれない可能性があります。自分だけではなく、周りの人の命を守るために、さらなる熱中症への警戒や対策を強化する必要があります。 熱中症特別警戒アラートは、広域的に過去に例のないような危険な暑さとなり、人の健康に係る重大な被害が生じるおそれがある場合に発表されます。(都道府県内において、翌日の暑さ指数(WBGT)の予測値が35に達する場合等)
熱中症警戒アラートや熱中症特別警戒アラートが発表されたら?
- 不要不急の外出は避け、昼夜を問わず、エアコン等を使用する。
- のどが渇く前にこまめに水分や塩分補給を行なう。
- 家族や身の回りの人同士で、熱中症に気をつける様に声をかけあう。
- 屋外や空調のない屋内での運動は、中止や延期する。
- 学校の校長や経営者、イベントの主催者などは熱中症対策が徹底できない場合、イベントの中止や、リモートワークへの変更をする。
- 多胡 安那株式会社ウェザーマップ
- 気象予報士・熱中症予防管理者(指導員)