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小満 しょうまん

二十四節気 - 5月20日ごろ

二十四節気の「小満(しょうまん)」は、草木が成長し、天地に生命が満ち始める時期を意味します。この時期は、自然が豊かな生命力を発揮し、私たちに初夏の訪れを告げる季節です。

◇由来
「小満」という言葉は、秋にまいた麦などに穂がつき、作物が順調に育っていることを確認したことに由来しています。農家が「今のところは順調だ、よかった」とほっとして「少し満足」したことから、「小満」と呼ばれるようになったと言われています。

◇気候の特徴
小満の時期は5月21日ごろから始まり、「走り梅雨」や「梅雨の走り」と呼ばれる梅雨入り前の不安定な天候が続きます。この時期は雨の日も多くなるため、湿気対策をしっかりしましょう。食中毒のリスクも高まるため、食品の保存方法の見直しや衛生管理の徹底も大切です。

そして、晴れた日は、衣替えを進めるのに良いタイミングです。多くの学校や企業では、6月1日を衣替えの日としていますので、この日を目安に夏服への切り替えを始めるとよいでしょう。

◇旬の食べ物
二十四節気をさらに三分割した「七十二候」では、小満の時期は蚕が桑の葉を食べて成長する「蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)」とされ、養蚕が盛んになる季節です。
この時期に美味しいそら豆は「蚕豆」とも書きますが、これは蚕が桑の葉を食べて成長する時期に収穫されることからきています。また、そら豆がさやに包まれている様子が、蚕の繭を連想させることが由来とも言われています。

5月下旬にはカツオが旬を迎え、「初ガツオ」として親しまれています。脂が少なく、さっぱりとした食感が特徴で、たたきやお刺身はもちろん、煮たり揚げたりさまざまな調理法で味わうことができます。

この時期には、緑茶も新茶として収穫されます。新茶にはカテキンやビタミンCが豊富に含まれており、健康にも良いとされています。さっぱりとした初ガツオと、新茶の爽やかな香りを一緒に楽しんでもよいかもしれません。

小満は、自然の変化を肌で感じられる時期です。新しい季節を迎える準備をしながら、旬の味覚を楽しみ、初夏の訪れを感じてみてはいかがでしょうか。

  

季節を表す「二十四節気」

二十四節気は1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けたものです。立春、春分、夏至など、季節の移り変わりを表す言葉として用いられています。

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