季節を表す「二十四節気」
二十四節気は1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けたものです。立春、春分、夏至など、季節の移り変わりを表す言葉として用いられています。
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二十四節気 - 5月5日ごろ
二十四節気の「立夏(りっか)」は、春分と夏至のちょうど中間にあたります。まだ春の冷たい空気を感じることもありますが、暦の上ではこの日が夏の始まりとされています。
◇気候と注意点
本格的な暑さはまだまだ先とはいえ、日差しはすでに強くなっており、急に気温が上がることもあるので油断は禁物です。まだ体が暑さに慣れていない時季のため、スムーズに汗をかくことができず、熱中症のリスクが高まることも。
通気性のよい服を着る、日傘や帽子で直射日光を避けるといった対策は、今のうちから始めた方が良いでしょう。
◇行事・イベント
立夏は5月5日前後、ちょうど端午の節句のころにあたります。端午の節句では、鎧兜や武者人形を飾るなど、男の子の健やかな成長を祈願する行事とされてきましたが、現代では「こどもの日」として祝日になっています。
日本の祝日を定めた法律では、こどもの日は「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」日とされています。ということは、こどもの日は、お母さんへの感謝を表す日でもあったのですね。立夏から母の日も近いので、この際、一緒にお祝いをしてはいかがでしょうか。
他にも、この時期の行事として名高いものには、京都で毎年5月15日に行われる「葵祭(あおいまつり)」があります。上賀茂神社と下鴨神社の祭礼で、平安時代から続く伝統的な行事です。
葵祭で装飾として使われるフタバアオイの葉は、徳川将軍家の「葵の御紋」としても知られていますが、実物はみずみずしい緑色が美しく、この時季らしく成長する生命の力強さが感じられます。
◇旬の食べ物
二十四節気をそれぞれ三分割した「七十二候」においては、立夏の終盤は「竹笋生(たけのこしょうず)」と呼ばれ、たけのこが旬の食材とされています。
たけのこには春先のイメージもありますが、品種によっては5月まで楽しむことができます。
特に掘りたてのたけのこはおいしさが格別で、新鮮なものはえぐみ(苦味)が少なくやわらかいため、刺身としても食べられるほどです。
他にも炊き込みご飯やお吸い物など、さまざまな食べ方で楽しむことができます。
たけのこには種々の栄養素が含まれ、疲労回復にも効果があるとされています。本格的な夏を迎える前に、たけのこを食べて英気を養ってみませんか。
二十四節気は1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けたものです。立春、春分、夏至など、季節の移り変わりを表す言葉として用いられています。