季節を表す「二十四節気」
二十四節気は1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けたものです。立春、春分、夏至など、季節の移り変わりを表す言葉として用いられています。
お天気コラム>啓蟄

二十四節気 - 3月5日ごろ
二十四節気の一つ「啓蟄(けいちつ)」は、冬の間隠れていた生き物たちが地上に出てくるころを指します。「蟄」は虫などが冬の間、土の中に隠れていることを意味し、「啓」はひらくという字です。つまり、春の訪れに合わせて扉を開き、生命が再び動き出す季節というわけです。柔らかな日差しが差し込み、春の足音がすぐそばまで聞こえてきます。
◇春の訪れを告げる雷
啓蟄と同じく、春の季語になっている言葉を紹介します。「虫出しの雷」は、特に啓蟄の頃にとどろく春雷を指します。雷にびっくりして飛び出てくる虫たちのことを想像させ、日本におけるこの季節の生活感覚が良く伝わってくる言葉です。
なお、啓蟄のころに土から出てくる「虫」とは、必ずしも昆虫を指すわけではなく、蛇(へび)や蛙(かえる)などの小動物も含まれていたようです。言われてみれば、どちらも虫へんがつきますね。

◇旬の食べ物
啓蟄の頃には、春の息吹を感じさせる食材が出回り始めます。山菜では、ふきのとうやタラの芽などが代表的です。また、魚介では、鰆(さわら)やしらうおなどが旬を迎えます。特に鰆は「春を知らせる魚」として親しまれ、焼き物や西京漬けにすると格別です。
旬の食材は、季節の移ろいを感じさせてくれるもの。日々の食卓にとり入れることで、自然のリズムに寄り添い、これから活動的になる春に向けて心身を整えるチャンスかもしれませんね。
◇季節のイベント
啓蟄の頃の3月14日は広くホワイトデーとして知られています。日本では2月のバレンタインデーにチョコをおくる習慣が広まり、そのお返しをする日として定着していきました。ただ、近年はバレンタインデーやホワイトデーに対する捉え方に多様化が見られ、おくる相手や品物の形も人によってそれぞれになっているとか。いわゆる「義理チョコ」やそのお返しに頭を悩ませる...という機会も減っているのかもしれませんね。

◇アメリカでも3月と言えば「虫」?
アメリカの農事暦によれば、3月の満月を「ワームムーン」と呼ぶそうです。ワームはミミズなどの虫を意味する言葉で、ワームムーンは啓蟄と同じように、暖かくなって虫たちが地上に出てくる頃を言い表しています。

この呼び名は、アメリカの先住民が各月の満月に固有の名前を付けて季節を表現していたことに由来しているそうです。他にも、6月の満月を収穫期のイチゴにちなんで「ストロベリームーン」、8月の満月をチョウザメの漁期に由来する「スタージェンムーン」と呼んだりするとか。
月にはウサギだけでなく、虫も暮らしているかも? 満月の夜、時間を見つけて夜空を見上げてみてくださいね。
二十四節気は1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けたものです。立春、春分、夏至など、季節の移り変わりを表す言葉として用いられています。