お天気コラム>雲の名前と見分け方
雲の名前と見分け方

天気の知識
季節や天気の移り変わりによって、空にはさまざまな種類の雲が現れます。雲にはそれぞれ名前が付けられており、特徴から見分けることができます。ここでは、身近な空で観察できる代表的な雲について、呼び名と見分け方のポイントをわかりやすくご紹介します。
1. 入道雲(積乱雲<せきらんうん>) 夏の強い日ざしで地面が温まり、湿った空気が勢いよく上昇すると現れます。塔のようにモクモクと伸び、頂上が鉄床(かなとこ)形になると激しい雨や雷をもたらしやすくなります。 見分けるポイント:真上へ高く発達し影が濃いのが特徴です。同じ白い雲でも、次の積雲より高さが圧倒的に高くなります。

2. 積雲<せきうん> 春から秋の晴れた昼間、地面で温められた空気が上昇すると"綿菓子"のように浮かびます。多くは午後に平らにつぶれて消えますが、発達すると入道雲に変わることもあります。 見分けるポイント:底が平らで上部がふわっと丸みのある形をしています。入道雲ほどの高さや濃い影はありません。

3. ひつじ雲(高積雲<こうせきうん>) 乾いた空気と弱い上昇気流が組み合わさると、空いっぱいに羊が群れるように並びます。ひとつひとつの雲は空を見上げて腕を伸ばしたときに指2〜3本分の大きさに見えます。 見分けるポイント:うろこ雲にくらべて、ひとつひとつの雲の大きさがやや大きめでそろっています。また、並び方の間隔に余裕があります。

4. うろこ雲・いわし雲(巻積雲<けんせきうん>) 秋に低気圧や前線が近づくと、魚の鱗やいわしの群れのような細かい模様がびっしり並びます。天気が下り坂のサインになることがあります。 見分けるポイント:ひとつひとつの雲は腕を伸ばしたときに指1本分の大きさで密集しています。ひつじ雲より細かくぎっしり並ぶのが目印です。

5. すじ雲(巻雲<けんうん>) 天気が下り坂になる前日や、秋晴れの澄んだ空でよく見られます。上空およそ1万メートルの低温域に氷の結晶が並び、絹糸をほぐしたような白い筋となる雲です。近いうちに天気が崩れるサインになることもあります。 見分けるポイント:細い線や羽根のような形をしており、幅広のベール状に広がる巻層雲と区別できます。

6. 巻層雲<けんそううん> 低気圧や温暖前線が接近すると現れ、空全体を薄いベールのように覆います。太陽や月にかかると、周りに光の輪(ハロ)をつくります。 見分けるポイント:空を均一に覆い太陽を透かして見せます。すじ雲のような筋状にはなりません。

7.高層雲<こうそううん> 空いっぱいに広がるベールのような雲です。太陽や月は透けて見えますが、輪郭がぼやけて少し暗く感じます。雨や雪の前に出ることが多く、見た目は「うす曇り」といった印象です。 見分けるポイント:うすいベールのような巻層雲より色が濃く、次の層雲よりは空の高いところにあります。雲に厚みはありますが、入道雲や積雲のようなモコモコ感はありません。

8.層雲<そううん> 低い位置に灰色の雲が広がり、空全体がふさがったように見えます。山や高い建物の上の方が雲に隠れることもあります。全体が一様な色で、どんよりした空模様です。この雲を山の上から見下ろすと、平らに広がる「雲海」として見えます。また、雲の中に入ると「霧」として見えます。 見分けるポイント:地面に近い高さで、ほぼ平らに広がります。霧が空に浮いているような見た目です。

9.層積雲<そうせきうん> 空に灰色や白の大きめの雲が、まだら模様で並びます。秋や冬の晴れ間に多く、雲の切れ間から日が差す「天使のはしご」が見えることもあります。 見分けるポイント:積雲ほどふくらんでおらず、層雲ほどびっしり詰まっていません。遠目には「ちぎれた布を何枚も重ねたよう」な見た目です。

10.乱層雲<らんそううん> いわゆる雨雲です。空一面を真っ暗な灰色で覆い、長く雨や雪を降らせます。太陽は完全に隠れてしまい、昼間でも暗く感じます。空全体が重たい印象になります。 見分けるポイント:高層雲や層雲よりも色が濃く、厚みもあり、必ずと言っていいほど雨や雪を伴います。

11. レンズ雲(レンズ状高積雲) 高い山の近くで風が強く吹くときに、山の風下側に発生します。空に浮かぶ滑らかな円盤のような形をしています。季節を問わず、風が強い晴天時によく現れます。 見分けるポイント:端がくっきり丸く、位置がほとんど変わりません。普通の積雲と比べて、風で形が変わらないことが特徴です。

12. 飛行機雲(航跡雲<こうせきうん>) 飛行機が通ったあとに残る、白い線状の雲です。ジェット機の排気が急激に冷やされて水滴や氷になって広がったものです。高度や風向で形が変わり、季節を問わず発生します。 見分けるポイント:航跡に沿って一直線に伸び、起点付近に飛行機が見えることがあります。自然のすじ雲は曲がりくねることが多いです。

13. 乳房雲<にゅうぼううん> 夏に大気の状態が不安定になっている時などに、ぶどうの房のような袋状の突起として表れます。これは冷たい下降気流が雲底を引き下げることで発生し、夕焼けに照らされて紫やオレンジ色に染まると幻想的な光景になります。一方、天気が急変する前触れにもなるため、乳房雲を見ることがあったら、急な雷雨や突風に備えましょう。 見分けるポイント:雲底が下向きの袋状になっています。入道雲より暗く見えることが多いです。



